今回は全体的にクオリティーが高くて内容が濃かったです。真ん中の依頼がちょっと落ちますが、最初と最後の依頼は質がとても高かったです。
青春のオムライス ★★★★ 4.5
たむらけんじ 東京都の女性(25)から
「私は石川県金沢市で小中高を過ごし、大学から上京。今は結婚が決まり、お腹の中には新しい家族がいる。東京で温かな家庭を築いていこうと決めているのだが、最近よく生まれ育った地元のことを思い出す。
中でも忘れられないのが、高校時代に友達5人組で毎週のように通っていた「キャピタル」という喫茶店のオムライス。だが、4年前に新しい商業施設ができるのと同時に閉店し、私たちの青春のオムライスは幻の味となってしまった。
上京して7年、美味しいモノを食べる機会もたくさんあったが、あのオムライス以上のモノにはいまだ出会っていない。親となる前に青春の最後の1ページとして、もう一度キャピタルのオムライスを当時のメンバーで食べさせて欲しい。そして出来ることなら、生まれてくる子供にも将来作ってあげられるようになりたい」というもの。
※今回は依頼のVTRの中で「山岸」という名前を手がかりに探すことになったので普段は「依頼者」などと名前を伏せて表記するのですが、今回は山岸シェフの名前を伏せずに使っております。ご了承下さい。
キャピタルというお店のオムライスをもう一度食べたいという依頼でした。金沢は私も住んでいたから分かるのですが、飲食店をやっているエリアは片町という繁華街がメインなので片町周辺で聞き込みをすれば、狭い街なのでぶっちゃけ探偵に依頼しなくても必ずお店のその後の消息をつかめることができます。良くも悪くも狭いコミュニティの街です。
さて依頼に戻りまして、まず、最初に友達5名でオムライスの思い出を語ります。オムライスの味は普通の味つけらしいです。味が普通ではなく普通の安心した味を究極に美味しくしたという風な意味です。
まず、キャピタルのマスターの手がかりを知るために似顔絵を書いてもらいます。似顔絵はコックの帽子をかぶった髭のダンディーな親父で完全に林先生です。基本林シェフに似ているということですが、名前がわからない感じです。
とりあえず、手がかりがないのでお店がもともとあった旧「ラブロ」現在の「片町きらら」の事務所を訪問して情報がないかを調べます。事務所に訪問してキャピタルの話を聞くと事務所の方もキャピタルでオムライスを食べたことがあり知ってる様子ですが、その後の詳細までも知らない様子でした。ただし、シェフの名前は「山岸」ということだけは知っていたのでシェフの山岸さんを探すことになりました。
手がかりがなくなったので、周辺の飲食店を突撃で訪問してラブロの「キャピタル」の情報を聞きます。近所のパン屋を含めてどこで聞いても基本的にお店とオムライスのことを殆どの人は知ってるんですが、現在何をしているのかはわからない様子です。
そして更に近所の喫茶店を訪問するとオーナーは地元でないのでわからなかったのですが、店内のお客さんで知っている人がいました。話を聞くとその方はお店の常連で山岸さんのことを知っている様子。
探偵もふくめて依頼者たちも皆んな「なんで知ってる?」とギャアギャア騒いだのですが、私はなぜなのか知ってます。繰り返しますが、金沢の飲食などの世界は凄い狭いから横のつながりで直ぐに見つかるんです。
金沢はマスコミ、行政、金融とか大学など仕事関係は含めて全部そうです。片町~近江町に都市機能の全部詰まってる狭い世界なんです。
話を戻して山岸シェフを知っている喫茶店のお客さんは携帯の電話番号も知っていて、直ぐに本人に連絡が取れました。そして駅前のフォーラスにいるので会ってくれることになりました。
実際に会うと山岸シェフは林シェフそっくりです。ダンディーな方です。そこで依頼者は高校時代に面識があるかを聞くのですが、山岸さんは覚えていない様子・・・残念ですが、流石に制服着ていた時代からバリバリの化粧をしていると憶えていても思い出せないかもしれません。
ここで依頼者達はシェフに依頼である「オムライスを作って欲しい!作り方を教えてほしい!」とお願いします。最初は突然の出来事にちょっと戸惑って、お店もなかったこともありすんなりOKはしなかったのですが、依頼者たちの熱い想いに答えて結局作ってくれることになりました。
そして現在はお店がないので依頼者の家で作ることになりました。登場した山岸シェフは当時のお店の制服をきており、完全に依頼者たちの盛り上がりはマックスに達します。女子って凄いですね・・・・
作り方は非常にシンプルで見ていて探偵たちも特に目立ったことをしないと驚きます。ただし、途中で山岸シェフ特性の企業秘密の白い「魔法の粉」を入れます。何かの調味料をブレンドしている様です。
このレシピはテレビでは教えられないのですが、他人に教えないという条件で個人的に依頼者達は教えてもらうことなります。良かったですね。
最後にたっぷりのバターに玉子を投入してオムライスの完成です。
試食をすると「絶品」との一同大賛辞。「夢見たい」と半泣きの状態になります。探偵も試食して「美味い!味が優しい!」「品がある」と大絶賛です。一同思い出のオムライスを食べれて大満足でした。
依頼者は撮影後にレシピを教えてもらい、作っている風景を動画で入念に撮影しているのでこれでいつでも再現できるのだそうです。なお、当時オムライスとセットで出ていた「手作りプリン」もレシピを聞いているという貪欲さだったそうです。女子会恐るべしですね。
一つだけちょっとネガティブなことを書くと依頼者がやたら「赤ちゃんできるから」と赤ちゃんを理由に色々押し通そうとしてその点だけはちょっと微妙だなぁと思いました。
ソファーがチクッ!? ★★★
澤部 佑 秋田県の女性(22)から。
「我が家のソファーがとても危険で困っている。そのソファーは去年の春、結婚し家を購入した時に前に住んでいた方が置いていってくれたもの。40万円もする高級品らしく、見た目も気に入っている。
しかし、ある日、床から立ち上がろうとソファーに手をかけたところ、手にチクッと痛みが走り、血が出ていた。数日後には今度は夫が「手に何か刺さった!」と声を上げ、血が…。どうやらソファーの中に何かがあるようで、気を付けて使っているものの時々お尻や足にチクッと刺さる。
赤ちゃんも生まれたので何とかしたいと思っているが、高級で気に入ったソファーなので壊したり傷つけたりもしたくない。なんとか中にある危険な何かを見つけて取り除いてもらえないだろうか」というもの。
早速、探偵が依頼者の自宅を訪問して問題のソファーを見ます。話を聞くと40万円のソファーだそうで、前に住んでいた方が残していったものだそうです。高そうなソファーですね。針みたいなものが中に仕込まれているようです。
とりあえず、前回の所有者の方にチクされた経験があるか聞くと16年使用したソファでその間はノーチクだったそうです。そこで探偵が自らチクチクされるとどういうものなのか体験するために裸になってソファーに座ります。そしてソファに座るとたしかにチクっとすることが判明します。
更に何度かチクチクされることによって徐々に場所を特定してソファーの前面の部分におそらく針のようなものがあるのだと絞り出してその場所を探索します。
ここでいきなり探偵が重大な事実に気がつきます。それはなんとクッションは取り外すことができて、さらに取り外したクッションにはファスナーが付いていることを発見します。つまり、カバーを外して中を直接調べることができるのです。
そこで秋田市から専門家であるイス職人のISUKA代表の加藤さんをお呼びしてカバーを外した中身のウレタンを探ると加藤さんも手に針が刺さります。「痛い」っと言うのですが、その後すぐに加藤さんはその刺さった針を取り出すことに成功します。専門家の方にやってもらったらあっさり見つかります。
どうして針が混入したかを加藤さんに聞くと製造段階で仮止めの針がカバーを裁断する際に混入している可能性があるということでした。そして最初のころはウレタンに反発力があったので針が刺さらなかったのですが、年月が経ってウレタンがヘタると今まで届かなかった針が表面に出て刺さるようになったということでした。
最後に一言。「ソファには普通、ファスナーがある」そう探偵が言い残して依頼は終わりました。
個人的にはソファが分解できない場合は、クッションを持ち出して強力磁石で針をくっつけて特定するか、またはX線でレントゲン撮影でもして針を見つけるのかと思ったのですが、そこまでしなくても簡単に見つかる依頼でした。
ちなみにこれはメーカーに問い合わせれば確実に訴訟案件になるんじゃないかと思います。もし、見てすぐにメーカーが特定できるようなソファーなら放送後に間違いなくメーカー側からお詫びの連絡と代替品が届くでしょうね。まだ、中に針が混入しいる可能性もありますので気をつけた方が良さそうです。
湯船ラーメンの謎 ★★★★★
真栄田 賢 大阪府の男子大学生(23)から。
私には、冷え切った体を温める、とっておきのラーメンの食べ方がある。それは、鍋で作った出来立てのラーメンを鍋ごと持って湯船の中で食べるというもの。外と中から温められて体の芯からとっても温まるのだ。
ところが、そんなことをやっていると一つの現象を発見!鍋の底が湯船の中に浸かった状態で食べると、何故か味が酸っぱくなりピリッとするのだ。鍋が湯船に浸かっていない時は普通の味なのに、湯船に鍋が浸かると味が変わる。
僕の舌がおかしいのか?一緒に体験してくれませんか?ちなみに、ラーメンは「サッポロ一番 しおラーメン」限定です!」というもの。この不思議な依頼に真栄田探偵、そして依頼者の父親までも巻き込んで大騒動に!?
こちらの依頼は久しぶりに腹を抱えて笑った依頼でした。
VTRが始まり探偵は依頼者の自宅を訪問します。まずここで驚きます。なんと依頼者の自宅は四階建ての豪華な建物。そしてその建物は教会です。依頼者はなんと教会に住んでいました。
教会の方がこんなバカな依頼で大丈夫だろうか・・・・と思ったら真栄田探偵も「依頼内容的に(教会は)やりにくい・・」と同じようにつぶやきます。
話を詳しく聞くと父親がプロテスタントの牧師をやっており依頼者はその息子だということです。話を聞いている最中、真栄田探偵はプロテスタントを何度もプロテスタン「ド」と発音していまい、依頼者に何度も訂正されていました。本人は「ト」と言ってるのですが滑舌の問題なのか完全に「ド」と言っておりましたね。
その後本題に移ります。お風呂にお鍋を持って入ってラーメンを普通に食べるのは問題ないけれど、鍋底を湯船に漬けると酸っぱくなるのだそうです。
依頼者は「スーパーファミコンの接続のアダプタを舐めると酸っぱくなるあの味だ」と表現しますがさっぱりわかりません・・・・。なんか「電気が走る感じだ」といいますが全然わかりません・・・(苦笑)
話していてもラチがあかないので、依頼者と探偵はとりあえず普通の状態でサッポロ一番塩ラーメンを試食してみることにします。普通に2人で「うまい」といってズルズルとラーメンを食べます。そこへちょうど両親が帰宅して探偵と挨拶します。そして依頼者の依頼内容を説明します。
すると母親が「麺が湯船に浮いてた。風呂で食うな!」と怒ります。家ではそんなマナーの悪いことは許してないとプンプンです。そして父親は依頼内容の「味が変わる」ということに対して疑問を呈します。それに対して探偵は「被験者が多いほど信憑性が増す」と言って父親への協力を要請します。
探偵の要請もあり父親も参加して3人でいざ実験を開始します。実験ではいきなりラーメンを食べるのではなく「外で身体を冷やしたほうが一層ラーメンが美味しい」という謎の理論のもとで氷点下-1℃の外に出て身体を冷やすことになりました。
しかも、ただ外にでるだけでなくパンツ一枚の裸になります。あまりの寒さに一同、身をよじって寒がります。まあ当たり前ですよね。真冬に全裸で外出たらそれは寒いです。
開始3分を経過すると父親があまりの寒さに
「これいる?ラーメン食べるのにこれいる?」
と疑問を呈します。そして風が吹くごとに踊るようにブルブルと震えます。まあ一言で言えば「全くいらない」ですね。ただし、ネタとしては超絶面白かったですが。
そして7分が経過。3人とも我慢の限界に近づきます。次に風が吹くと寒さの限界を迎えたのか3人が一斉に玄関に向かって殺到します。そして急いで家に戻り、台所でラーメンを作りはじめます。あまりの寒さに手が震えてしまっているのか真栄田探偵はラーメンの袋が上手く開けられない様子です。
ここで問題が発生します。台所にはコンロが2つしかないのです。ですから遅れて戻った父親はラーメンを作ることができません。ラーメンを作っている最中も寒くて震えている三人はパンツ一丁のままコンロに手や身体をかざして温まろうとします。
父親も寒さのあまり探偵のコンロに手をかざすのですが、真栄田探偵が「お父さん、これは俺のコンロだから」と言って父親の邪魔をします。さらに「お父さん、1人1コンロだからお願い」と言います。よくわかりませんが、とにかく映像では面白いです。
父親はこの事態に「なぜうちにはコンロが2つしかない」と愚痴ります。すると探偵が「これを想定して2つしか作らなかったあんたが悪い」と責めると父親が「こんなん想定してるやつおらんやろ!」と逆ギレします。シュール過ぎて爆笑です。
父親はもう限界なのか「もう、ラーメン食えるよ。代わってくれ~」と必死です。牧師として今後教会は大丈夫なのか心配です。
ラーメンが完成すると依頼者と探偵は早速鍋を片手にもって風呂場に移動します。風呂場は狭く探偵の鍋が依頼者の身体にぶつかると依頼者が「あっつい」と悲鳴を挙げます。もう熱いのか寒いのかよくわかりません(笑)
フルチンになって二人でいざ入ろうとすると外で身体が冷えすぎたのか、風呂のお湯がもの凄く熱く感じるようで熱湯風呂の様なリアクションをします。これには依頼者も大声で
「俺はこんな依頼はしてない!!」
とキレます。下手なお笑い番組より面白いです。
なんとかお風呂に入った二人は湯船に浸かって急いでラーメンを食べます。そして普通にラーメンを食べると「美味しい」と言います。続けて「じゃあ次は鍋を風呂に浸けて」とお風呂に浸けて一口食べると「酸っぱい~!!」と叫びます。
探偵も半信半疑でラーメンを浸けて食べると「酸っぱい!!」と真顔で驚いてラーメンを吐き出します。ちなみにこの間父親は1人台所に残ってラーメンを作っています。探偵はラーメンを食べては「酸っぱい」と連呼します。
するとここでようやく父親が登場。ラーメンを持って風呂場に現れます。探偵と父親が交代して父親がラーメンを食べます。鍋を風呂に浸けて食べると「同じやね」と冷静に言います。父親の鍋は白いホーロー鍋なので鍋のせいだと考え、探偵の鍋で父親に試食させると今度は「酸っぱい」と言います。
最後にホーローのラーメンだけ味が変わらないのでみんなでホーローのラーメンを食べながら「これ美味いな~」と言ってVTRは終わります。
後半は怒涛の勢いで笑いが連発された大爆笑の依頼でした。
VTRが終わりスタジオに映像が戻ると本日のゲストである山田先生に科学的な原因はないか聞いてみました。すると「金属の鍋がお湯に触れることで麺が電気を流す導線の様な役割を果たすのではないのか?それで口につけると電気が麺を伝わって口から身体に流れるのではないか?電気が流れる回路ができており、酸味はイオンの味ではないのか?」という素晴らしい分析をなさいました。