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探偵ナイトスクープの感想 『四十八茶を飲んだ犯人』1997/10/24

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探偵ナイトスクープの感想 『四十八茶を飲んだ犯人』1997/10/24

出演者
局長:上岡龍太郎
秘書:岡部まり
顧問:吉村作治

ナイトスクープの伝説的な作品の一つです。当ブログの管理人がナイトスクープにハマった最初の依頼の一つです。

四十八茶を飲んだ犯人 ★7

依頼文は岡部秘書の朗読した依頼文の書き起こしです。

長原成樹 愛知県一宮市 中学1年生(当時13歳)

探偵の皆さん、上岡さん、岡部さんこんばんは。毎週楽しく見ています。

ところで僕の依頼を聞いてください。先日僕は大阪のなんばグランド花月
へ遊びに行きました。そこで記念になんばグランド花月で売っている「四十八茶」というお茶を買ってきました。

そして大切に保管していたのですが、僕が学校のキャンプに出かけている間に家族の誰かに飲まれてしまいました。僕は家族一人一人に聞いたのですが、みんな「知らん」というのです。

バカバカしい依頼だと思いますが、犯人を見つけて欲しいのです。(スタジオ大爆笑)推理力のある探偵さん(岡部さんが半分笑いながら)お願いします。

依頼文を読み上げると上岡局長が「探偵局始まって以来初の探偵らしい依頼」と言います。そんな感じでVTRが始まりました。

まずは長原探偵が愛知県の一宮市にある依頼者のお家を訪ねます。

依頼者と対面して話を聞くと依頼者が熱心な吉本ファンだということが判明します。特に桂三枝師匠のファンらしく依頼者の自室の部屋の壁には桂三枝のサイン色紙やポスターなどが貼ってあります。探偵が理由を聞くと「落語がうまいし男前だから」と言います。続けて「新喜劇が好きだ」と言います。相当な吉本好きのようです。

一通り話を聞き終えて探偵が「家族はいつ頃帰ってくる?」と聞くと「6時半~7時頃になる」と言います。時計を見るとまだそれまで1時間近くあるので探偵は「家族が揃うまでに捜査をしよう。できればそれまでに犯人を割り出そう」といいます。

更に「いうてもこのおっちゃん刑事やったことがあんねん」と答えると依頼者が「え?暴走族じゃないんですか?」と驚いて答えます。探偵が「おいおい、その情報どこから?」と聞くと「よしもとの本に書いてありました」と答えます。これには探偵も苦笑いです。

捜査をするということなのでまず空き缶に指紋がついているかどうか調べます。部長刑事という刑事番組?の特撮セットから道具を借りてきたのか本物の警察が使うような道具を使って指紋を調べました。

レレレ指紋くんと言うらしく指紋用の粉をふりかけて指紋を調べるのですが、全く指紋が検出できずに失敗に終わります。探偵も「指紋作戦失敗」と高らかに宣言します。

指紋作戦が失敗したので探偵は「もう家族に波風が起きるかもしれないが直接聞こう」と作戦を変更します。そして家族全員が帰宅した夜7時過ぎに家族一同を部屋に集合させます。

容疑者となる家族は「祖父、祖母、父、母、兄」の5名になります。探偵が小声で依頼者に「誰が怪しい?」と聞くと「お兄ちゃん、結構悪どいし腹黒い」と答えます。それを聞いた探偵は思わず苦笑いです。

その後家族の前に探偵が現れて「今日は僕がなぜ来たかわからないでしょ」と言います。依頼者は家族に「ナイトスクープが撮影のために来る」としか伝えておらず家族は依頼内容を知らないようです。

そこで家族の前で探偵が「お茶を飲んだ犯人を探している」という依頼内容を伝えます。そして「誰か飲んだ人はいるか?」と聞くと誰も答えません。そのため家族一人一人に個別に事情聴取をすることにしました。

まずは父と母の二人を呼び出して話を聞きます。大きなダイニングテーブルの上に眩しく光る電気スタンドが設置されています。恐らく警察の取り調べ室を意識したセットです。窓にはとってつけたようなブラインドが取り付けられています(笑)(ちなみに窓にはカーテンもあるので明らかに撮影用に後付でセットされた小道具です)

探偵が両親に「本当に飲んでませんか?」と聞くと父親が「一緒によしもとに行って買ったのを確実に知っているから飲むわけがない」と言います。母も「息子が買ってきて見せてくれたので飲みません」と言います。

ここで突然VTRのBGMに「太陽に吠えろ」のあの音楽が流れ始めます。そして探偵が石原裕次郎のようにブラインドの隙間から外を覗きながら両親に対して「お父さん、お母さん、依頼者はこの事件がかなりショックで心が荒れています。見てください」といって後ろを振り向かせます。

するとそこには学ランにサングラス、リーゼントと不良のようにグレた服装をした依頼者がヤンキー座りをしています。母親はそれを見てツボにはまったのか笑いが堪えきれず手で顔を覆って笑った顔が見られないように必死です。そして最後まで両親は否認を続けるので探偵は「シロやな・・・」と言って二人を釈放します。

続けて祖父母に事情聴取します。テーブルをかなり強く叩きながら「おじいちゃんですな、犯人は!」と聞くと祖父は「私はビールには目がなくてですね~、それもアサヒのスーパードライには目がないんですけど~」と答えます。それを聞いて隣にいた祖母は爆笑しています。そして「お茶は興味がない」と答えます。

探偵が「この缶に見覚えは?」と聞くと祖母が「今思い出したんだけど・・・」と「依頼者がキャンプに行っているときにお兄ちゃんが「おばあちゃんここにあるの飲んでいい?」と聞かれたので「いいよ~」と言った記憶がある」言います。そして「ただし何を飲んだのかはわからん」と有力な証言をします。探偵はこれを聞いて「これはかなり有力な手がかりとなる証言ですよ」「おばあちゃん、孫を売ったな~」と笑いながら言います。

続けて兄に尋問をします。探偵は兄が席につくなりスタンドを手に持って明かりを兄の顔の方に向け怒鳴りながら「犯人はおまえやろ~。ネタは上がってるんじゃ」と叫びます。刑事ドラマさながらです。兄は「いえ、違いますよぉ~」と否認します。すると探偵は「そないなら俺に奥の手がある」と言ってポケットから何かを取り出します。取り出した小型の機械を指差しながら「うそ発見器400FX」と言います。

「これにかかれば君の嘘はすぐに見破れる」と言って兄に嘘発見器の実力を見せるため「一度実験したろ」といってデモンストレーションをします。「何聞かれても大丈夫」と探偵は言うので兄は「探偵の中に嫌いな探偵がいる」と聞き返します。探偵は「いない」というと嘘発見器は無反応を示します。すかさず「うちら探偵5人は凄い仲が良いんだ」と答えます。

すると兄は「探偵は6人じゃないんですか?」「もしかして抜けていた探偵は立原さんですか?」と聞くと嘘発見器がもの凄い音を上げて反応します。焦った探偵はすぐに発見器を外して兄に「正確だからつけなさい」と言います。危うくやぶ蛇になるところでした。

兄に嘘発見器を装着させると早速尋問を開始します。尋問してすぐに「冷蔵庫を開けてこれ飲んでいいかな?」という祖母のエピソードを話すとまだ何も答えてないにも関わらず兄の発見器がもの凄い大きな音を出して反応します。

探偵が「お前飲んだな?」と聞くと兄は「飲んでません」と答えますが発見器の反応する音がうるさいぐらいに響きます。鳴りっぱなしです。兄は「僕は飲んでいません」とひたすら否認を続けます。否認を続けてらちがあかないので、探偵は「もうええ、帰れ!」と兄の事情聴取を打ち切り部屋から追い出します。

一通り事情聴取が終わり探偵は一同を居間に集めます。そして「犯人が分かりました。犯人はお前じゃ」と言って兄を後ろから鷲掴みにします。「お前が犯人だ」というと兄は「いや違いますよ」とあくまで否認します。

探偵は「まだ」白を切るのか・・・」と驚きます。すると探偵が「兄よ、表をよく見てみろ」と言って居間のカーテンを開けます。

するとそこには二人の高校生らしき人物が手に拡声器を持って立っています。画面には「兄の友人」と書かれたテロップが表示されています。するとその二人の友人が「○○よ、楽になれ!」と拡声器をつかって説得を試みます。「みんな悲しんでるぞ」とまるで実際の警察が身内を使って犯人説得するかの様な演技をします。最後に「俺たち何があっても友達だぞ」と兄に対して説得します。スタジオからは大爆笑の声が入ってきます。

ここで探偵が兄のもとに行くとBGMに「太陽に吠えろ」のメランコリックな音楽が流れます。そして「スッキリ言って楽になろうや、たかがお茶やないか」と兄を説得します。「お茶を飲んでもだ~れも怒っておらん」と言います。そして「お前やろ、飲んだのは」というと兄が土下座をしながら「すいません。私が飲みました」と自供します。

そして探偵が「お前が飲んだんだな、認めたな」と言い兄が「はい」と答えると探偵の態度が急変します。「よ~し、こいつを連行せい!」と大声手で叫ぶとどこかから警察の様な服装をした人たちが駆けつけて兄を拘束します。兄が暴れる素振りをみせたので探偵がその場で手錠をかけて暴れないようにします。

(注:ここから先は金八先生の加藤が逮捕されたシーンの再現になります。音声はなく金八先生の逮捕シーンと同じく中島みゆきさんの「世情」という曲がBGMで流れます。また映像が全体を通してスローモーションになりました。)

兄を連行していく警察に対して家族は必死で引き留めようとします。食い下がる依頼者、それに対しては探偵は依頼者の顔面を思いっきり(演技ですが)殴りつけるので依頼者の体は後ろに吹っ飛びます。

兄はワゴン車タイプの護送車に載せられます。追いすがる家族を警察が必死に抑え込みます。車に乗る際に兄がゆっくりと後ろを振り返り家族らを見つめます。金八先生の再現度が半端ないです。スタジオからは大爆笑の声が挿入されます。

兄を乗せたワゴンが出発すると家族が車に追いすがります。カメラのアングルが車内からの映像に切り替わりワゴン車の後ろの窓に追いすがる母親の姿が写ります。そして無情にも離れていく車に対してスローモーションで手を口に当てて絶望する母親の姿が窓越しにアップで映し出されて映像は終わります。

スタジオに映像が戻りその後の話を聞くと護送するシーンは夜中の12時ぐらいに撮影したので近所の住民が本当に兄が悪さをしたのだと勘違いをしたのだそうです。夜7時頃から事情聴取を開始したので結構大掛かりな撮影になったんですね。

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