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7つ★ 神回・伝説 会話がない家族の仲直り 2015年以前の放送

探偵ナイトスクープ 『23年間 会話のない夫婦』2013/04/05

更新日:

2013年04月05日 放送

伝説的な依頼の放送です。西田局長の局長賞 2013年の受賞作品です。

依頼

23年間 会話のない夫婦

出演者
局長:西田敏行
秘書:松尾依里佳
顧問:林裕人

23年間 会話のない夫婦 ★★★★★★★ 7

依頼文は松尾秘書が読み上げた文章の書き起こしです。

竹山探偵・奈良県 18歳の男性から

今日は僕の両親のことでお願いがあります。僕の父は10年以上母に口をきいていません。僕達子供には普通に喋るのに、母に対しては一言も喋ろうとしないのです。

僕は物心がついてから両親の会話を聞いたことがありません。どうか父が喋らない理由を解明してできることなら夫婦仲良く会話する姿をみてみたいです。よろしくお願いします。

依頼文を読み上げるとスタジオ内に「え~」「うそ~」という驚きの雰囲気が漂います。担当の竹山探偵が「ナイトスクープで扱って良いものか~」と疑問を呈すると局長が「明るいバラエティー番組だからね~」と受け答えをしてる間にVTRに切り替わります。

まずは依頼人の18歳の青年が登場します。竹山探偵が実情について聞くと「15年ぐらい、3~4歳の頃の物心ついたときから会話を聞いたことがない」と答えます。

竹「一回もない?」
依「一回もないです」
竹「マジで!?」
依「父から母には喋らないのですけど、母は父に喋りかけるので一方通行なんです。」

と言ってタブレット端末を取り出して録画した家族の日常会話を確認します。映像には母親が帰宅した父に「お帰りお父さん」と話しかけたり(父親は無言)逆に父親が息子や娘ら子どもたちに「ちゃんぽんうどんもあるぞ!」と饒舌に話しかける姿がみれました。

子供たちに話しかける父親だけを見ると凄い優しそうな感じの好感が持てる父親です。ただいざ母親と二人っきりになると母親が「お父さんの桃のジュース貰うよ」と言っても一切無視をするといった非常に奇妙な感じです。

ここで依頼人が「物心ついたときはそれが当たり前だったから違和感がないんですよ~。それが小学校にあがったりして周りと喋っているうちに『あれ、なんか、ウチ、おかしいな』と思うようになって・・・・」と話します。

ここで依頼者が両親の結婚式の写真を取り出して見せて「ここから何があったんですかね~」としみじみとつぶやきます。ここで竹山探偵が「結婚してるときは喋ってるんだよね?いつから喋ってないの?にーちゃんや姉ちゃんはどうなの?」と依頼者に話を振ると「なんか、聞くタイミングがないというか・・・」と答えます。
(画面には字幕で「25歳の姉、23歳の兄、21歳の姉、依頼者18歳」と表示されます)

そこで探偵が更に詳しく話を聞くために次女の21歳の姉に電話をします。探偵が「次女さんは両親が話してるのを一度でも聞いたことがある?」と聞くと「ない」と答えます。更に「父親と子供が話してるときに母親が突然来ると黙り込む」と答えます。

いつから話してないのか正確に調べるために一番年上の長女(25歳)を仕事中に呼び出して話を聞くと「物心ついたときから話してない」と答えたので最低22年は会話がないことが確定します。

両親の会話がないのが「それが当たり前になっていて・・・」と言うと竹山探偵が「えぇぇぇぇ~~~!」と驚きます。更に「おかしいと思わなかった?」と聞くと「まあ、友達の話とか聞いても・・・テレビでドラマとか見ていても・・・」と返答します。そして「急にお父さんとお母さんが話し始めたらちょっと怖い」と言います。それに対して探偵が「いやそれが普通なんですよ」とツッコミます。

母親サイドの話

長女の話を聞いても話さなくなったキッカケが依然として分からないままなので、家に戻って依頼者と探偵は母親から更に詳しく話を聞くことにします。自宅のリビングで母と対面して探偵が「何年ぐらい話をしてないのですか?」と聞くと「二人目の子供が産まれる前後ぐらいまではまだ話してくれることはあったんですけど・・・」「二人目の子供が生まれてちょっとしてから話さないのが普通になった・・・」と答えます。長男は23歳なので23年近く会話をしてないことになりますね。

母親は「特別大きなキッカケとなるようなケンカもしてないし、そもそも(喋らないから)ケンカにならないです」と答えます。更に「今後子供達がみんな独立して夫婦二人っきりになった場合どうしよう」と答え将来の不安ものぞかせます。

探偵が「お母さんもお父さんが喋ってくれた方がいいよね?」と聞くと「主人が誰かに話している声を聞くだけで嬉しくなりますね。テンションが上りますね」と答えます。会話がなくても母親の父親に対する好意が伝わってきます。

もし二人が会話するキッカケになればということで思い出の場所を聞くと「奈良公園の・・・その時は喋ってましたね」と母親は答えます。探偵が「思い出の場所にいって気持ちが戻ればやり直せるかもしれませんね」と言うと母親は不安そうに「やり直せるかしら」と答えます。不安げな母親に対して「お母さんもこのままじゃ嫌じゃないですか。やり直したいですよね」と言うと「そりゃそうです!」と即答します。

父親サイドの話

その後今度は父親の帰宅を待って今度は父親からも話を聞いてみることにします。帰宅する父親に話しを聞こうと近づくと父親はちょっと警戒して足を止めます。家の中に入ってリビングで母親と同じく話してない理由を聞きます。

探偵が「ズバリ原因があるんですか?お父さんが話さない」と聞くとモジモジとしながら「原因と言われると・・・子供が産まれると家内が子ども中心の生活になって、まあ、私がなんかほったらかし・・・」と答えます。するとスタジオから女性の悲鳴のような「え~~~~~」という声がVTRに流れます。そして「なんか拗ねたみたいになって・・・」と答えるとスタジオから笑いが流れます。

竹山探偵がすぐに「お父さんマジで!!」「お父さんマジで!!」と失笑をしながら父親に向かって言い放ちます。その後画面字幕でいっぱいに『23年間、会話のない理由 スネていた』とデカデカと表示されます。「お父さん、そんなにかわいい理由だったんですか」とあまりのしょうもない理由にスタジオから騒然とした声が聞こえてきます。探偵が笑いながら「スネすぎですよ」というと父親は「引っ込みがつかなくなって」と答えます。

仕切り直して探偵が「喋れるのであれば喋りたいですか?」と答えると「はい」と答えます。意表をつかれたのか予想に反していたのか竹山探偵も「あ、お父さん(話す気が)あるんですか。あるんですか」と驚いたようです。

父親は23年近く話していないこともあり、いきなり直接話すのも難易度が高いので事前に録画してあった母親の映像を使ってテレビで母親と会話をする練習をしてみることにしました。画面越しに母親が「お父さんいくつになった?」と非常にシンプルな質問をして会話の練習を試みます。すると録画映像にもかかわらず父親は返答につまります。

さらに続けて質問された「好きな食べ物はなんですか?」との質問にも答えられません。かなりの重症です。探偵が「お父さん頑張って」と励ます間に「好きな色は何色ですか?」と次の質問が流れてしまいます。最初は絶望的な感じでしたが、繰り返し同じ映像を繰り返すたびに少しつづボソっと質問に返答できるようになってきました。

そして最後に母親が「私はお父さんとお話したいと思っています」「奈良公園で待ってるんで来てくれますか?」と質問をするともの凄いか細い声で「はい・・・」と答えます。

奈良公園で

場面が奈良公園に切り替わるとそこには探偵と依頼者姉弟3人(長女、次女、次男の依頼者)が並んでおります。そこで探偵が会話がない理由を3人に対して「お父さんは子供が生まれてお母さんが自分の相手をしてくれなくなったからスネたらしい」というと3人は大爆笑をします。探偵が「ビックリやろ」と答えると長女が「お父さんらしいといえばらしい」と感想を述べます。そしてベンチに座りながら父親を待っている母親を遠くの木陰からみんなでこっそり見守ります。

父親が座っている母親の方に向かって歩いてきて無言で母親の横に座ります。探偵は小声で「頑張れお父さん」と応援します。横に座って暫くすると沈黙に耐えられないのか父親は突如立ち上がって席を立ちます。そしてしばらくウロウロした後に間合いを整えて再度ベンチに座り直します。

それをみた探偵らは「頑張れ」「いけ!」とささやきながら応援します。そして父親が「随分なんか久しぶりやな・・・。こんなに二人になんのは」それを聞いた母親が「そうですね」と受け答えます。

続けて父親が「子ども達がそんなに心配してるとは・・・」「由美には・・・」「今まで・・・・・」「苦労かけてすまないと思っています」というと母親は「いえ」とまた返答します。父親が母親に話しかけたというシーンを見て長女が突如号泣し始めます。

父親「今までしっかりしてくれて感謝しております」
母親「こちらこそありがとうございます。」
続けて次女も泣き始めます。

父親「私もこれからは少しは・・・していきますので、これからもよろしくお願いします。」と言って頭を下げると母親も「こちらこそよろしくお願いします。ありがとうございます。」と同じくお辞儀を返します。

探偵らの姿が映し出されると探偵が依頼者の方を抱きかかえて「やったな」とそして依頼者が一言「喋った」と言います。その時の依頼者の顔は色々な感情が混じった非常に複雑な顔をしておりました。ただ笑顔と驚きが混じったような晴れやかな顔ではありました。

みんなで二人のもとに駆けつけて探偵が「おめでとうございます」というと母親が「幸せでした・・・ありがとうございました。」とお礼を述べました。

最後に探偵が母親に「なぜお父さんが話さなくなったかと言うとスネたんです」というと「そうじゃないかと思ってました」と答えます。探偵が「分かってたんか」とツッコミVTRは終わりました。

スタジオに映像が戻ると西田局長や松尾秘書、林顧問らはみんなハンカチを取り出して泣いております。また二人のたむら探偵も泣いておりティッシュで目頭を拭っておりました。

竹山探偵が補足の説明すると「お父さんは最初の方は拗ねたからわざと喋らないでおこうと思っていたそうですが、ここ10年は喋りたくて喋りたくてしょうがなかった」と衝撃の発言をするとスタジオは爆笑に包まれそのままCMに入りました。

(注:文章では分かりにくいかもしれませんが、父親が母親と話しを始める付近から一気にグッと感動するようなシーンになります。特に両親が話したのをみて感極まった感じの子供達の姿を見ると「あ~ずっと両親が話して欲しいと思ってたんだよな~そりゃそうだよな~」という非常に感傷的な気持ちになります。)

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